関西の所得格差

こんにちは

今日は関西の地域内の所得格差について書いていこうと思います。よくどこどこの地域は金持ちが多いとか、あの沿線はハイソな住宅が多いなど、日常の会話でも話題になるかと思います。

まずは下の図を見てください。下の図は短大・高専・大学・大学院を卒業、修了した者の比率を市町村ごとに表しています。この比率が一番高いのが、高級住宅街として知られる芦屋市で50%を超えます。次が、文教都市の生駒市で45%~50%となります。反対にこの比率が低い地域を見ると、例えば豊岡市では15%から20%未満となっています。

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図1 関西における、短大、高専、大学、大学院の卒業、修了者の比率 国土地理院より引用

この数字は全年齢階層を対象にしたものなので、意外に低いと感じられたかもしれません。また、学歴といのは所得と非常に高い相関を持つため、この数字が高いほど所得も高いということになります。

次に図1からわかる特徴を見ていきましょう。

1、京阪神の通勤圏に属さない地域では比率が低くなっている。

いわゆる田舎と呼ばれる地域では、農業、漁業など1次産業に従事する人が多いためと考えられます。

2、大都市の郊外で比率が高くなっている

特に大阪のベッドタウンである、阪神間、北摂地域、奈良県北部といった地域で特に高い値を示しています。

3、大阪の都心周辺で比率が低くなっている。

大阪では北区、西区、中央区などの都心エリアでは比較的高いものの、その周辺地域で値が低くなっています。こうした傾向は京都、神戸でも見られるものの、特に大阪で顕著にみられます。

2,3の特徴から言えることは高所得層が大阪市内から逃げ出してしまっているということです。郊外に住む高所得層は大阪市内の企業に勤める人が多いものの、住居として郊外を選択しているということです。もちろん都心には高級なタワーマンションも数多くあり、利便性を求める人は都心に住むでしょう。しかしながら、図からも分かるように大多数の高所得者層が都心の利便性を捨て、郊外に居住しているというのが現状です。

では首都圏はどういう状況なのでしょうか。図2は図1の首都圏版です。見てわかるように大阪とは対照的に都心部での高学歴者の比率が高くなっています。それだけ都心に対する高所得者の評価が高いということが言えます。

photo2図2 首都圏における、短大、高専、大学、大学院の卒業、修了者の比率 国土地理院より引用

みなさんはこの違いをどう評価されるでしょうか。都心部、その周辺は住むところでなく、ビジネスを行うための場所と考えるのか、それとも居住地としても魅力ある場所であるべきか、という価値観にも左右されそうです。しかし最近のトレンドは職場と自宅の近さを求める、いわゆる職住近接で、実際に都心回帰と呼ばれる現象も起こっています。このことを考えると関西においても都心部の居住地としての魅力を高めていくような取組みが必要となるのではないでしょうか。

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『関西の所得格差』へのコメント

  1. 名前:関西経済戦略.net 投稿日:2016/06/09(木) 16:34:11 ID:d3e825ecd

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