京都リサーチパークの集積の力

こんにちは。

①京都リサーチパークとは

みなさんは京都リサーチパークを聞いたことがあるでしょうか。京都リサーチパークとは産業の研究開発、ベンチャービジネス支援を目的として作られた機関です。1987年に、大阪ガスの京都工場跡地に賃貸オフィス、研究開発施設が作れられ、大阪ガスグループによって、管理・運営されています。甲子園球場ほどの面積の敷地内に8階建てくらいの高さの棟が12建っており、イメージとしては大学のキャンパスのようなものでしょうか。ここへのアクセスは良好で電車の場合、京都駅からわずか1駅の丹波口駅より徒歩5分、また630台収容可能な駐車場も設置されています。

現在京都リサーチパークには380の団体、4200人が集まっています。IT企業をはじめ、コンサル、再生医療、大学などの機関が同じ敷地内に集積しています。

まず京都リサーチパークに入居している機関の数の推移を見ていきましょう。図1は89年の開設後からの入居機関の数を時系列に追ったものです。これを見ると一貫して増加していることが分かります。開設時は現在ある12棟のうち2棟しかなかったものの、開設後25年の間に次々と棟が開設していきました。ああ

図1 京都リサーチパーク入居機関数の推移 (京都リサーチパークホームページを参考に管理人作成)

②なぜこの施設に集まるのか

ここに立地するメリットはなんと言っても他機関が集積しているからにほかなりません。こうした集積地では同じ業種内で交流したり、アイデアを出し合ったり、また時には協力したりということが容易になります。また、他業種ともコンタクトを取りやすく、よく最近耳にする産学連携も容易になります。電車や車に乗ってコンタクトを取りに行く必要もありません。よって電車賃、ガソリン代もかかりませんし、移動時間もかかりません。こうした移動コストを削減できるということが企業、研究機関、その他機関の集積地の最大の強みと言えるでしょう。

また、京都リサーチパークは京都市内にあることから、施設外の機関ともコンタクトが取りやすくなっています。もしも京都リサーチパークが亀岡や京田辺などの郊外に立地していたらこの強みがなくなっていたでしょう。

このような集積の力は世界で見られる現象で、もっとも有名な地域としはアメリカ東海岸のシリコンバレーが挙げられます。

特にIT産業やハイテク産業といった創造的な産業では同じ業種内でのコンタクトが重要と言われています。お互いにアイデアを出し合ったり知識を伝達することによりお互いのビジネスを成長させていくことができます。

また、IT産業は起業しやすいことから多くの若者が挑戦しています。そのような若者にとって京都リサーチパークのような集積地において低賃料でオフィスを提供してくれる場所というのは貴重な場と言えるでしょう。

京都リサーチパークと同じような性質を持つ施設としては、グランフロン大阪のナレッジキャピタルがあります。場所は梅田で立地面は申し分ありません。

これらのような場は若者の起業を支援するのに一役買うだけでなく、街を活気づける効果もありそうです。今後、産業のハイテク化が進み、以前よりもさらにコンタクトの重要性が高まることになると、集積の力が街の盛衰を決めるようになるかも知れません。

 
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