雄琴の温泉街とソープ街

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写真1 雄琴港から旅館を望む

雄琴、関西地方にお住いの方なら1度は耳にしたことがあるだろう。そして皆さんは何を思い浮かべるだろうか。雄琴と言えばやはりソープランドというイメージが強いのではないか。

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<写真2   びわこ緑水亭

しかし実は雄琴温泉というのは大変由緒ある温泉である。その昔雄琴の南方、法光寺の念仏池があった。その池には地下水が湧き出ていて、これを飲んだり、皮膚に塗ったりすると病気が治ったといい、古くから霊泉として崇められていた。さらに大正時代に湧き水がラジウム温泉であることが分かり、本格的に温泉開発が行われた。そして戦後は関西の奥座敷として雄琴温泉は大盛況だったという。

14698544433920写真3  西の方角からソープランドを見る

一方でソープランドができたのは1971年のこと。その年、温泉街の500mほど南にソープランド(当時の呼び名はトルコ風呂)花影がオープンした後、次々と風俗店がオープンしていった。現在は30店ほどが立ち並ぶ。

ちなみにソープランドが立ち並ぶのは住所上は雄琴ではなく苗鹿で、温泉街とは隣接しているとは言え、区画的に隔離されている。しかしながら温泉とトルコ風呂という何とも絶妙なマッチングで雄琴温泉=ソープ街というイメージが定着してしまった。もちろんソープランドで使用されるお湯は温泉を引いてるわけではない。

14698544880001写真4 西の方角から

ソープ街は非常に明るくライトアップされている。そして国道の街灯もとても明るくなっている。周辺は田んぼが広がる田舎町だというのに、ここだけ明るく異様な雰囲気を漂わせている。しかしなかなか幻想的な風景に見えなくもない。

写真を撮影したのは7月29日の金曜日であった。金曜日ということもあり、若者の男性の姿が数多く見られ、特に変わったそぶりもなくソープ街沿いの道路を歩いていた。

この場所はJR比叡山坂本駅やおごと温泉駅から徒歩圏だが車で訪れる人が多いようである。ソープ街を出入りする車も多く、駐車場が設置されているようだ。国道から区画に入る道が3つあり、写真5はそのうちの1つゴールデンゲートである。

ちなみに日本のソープ街はもともと遊廓があったところに、ソープランドが建てかえられたとこが多い。一方雄琴の場合は何もないところに、ある日突然ソープランドが建てられ、いつの間にか日本屈指の巨大ソープ街になってしまったのである。そういう意味では雄琴のソープというのは異質な存在なのである。

14698545068072写真5 国道沿いから見る

話を温泉に戻そう。最盛期には28軒あったのが現在は10軒ほどになってしまった。もちろん不況の影響もあるが、やはりこのソープランドによるイメージ低下が大きく影響していると言えそうだ。温泉側もイメージ回復のため、旅館名を変するなど一致団結した取り組みを行っている。その甲斐あって、近年客数は増加傾向にある。また修学旅行でも利用されるようになり、イメージ回復への取り組みが着々と進んでいることがわかる。

いま、若者の風俗離れなんて言われているが性産業がなくなることは政府が法律で禁止しない限りありえない。よって雄琴では温泉街とソープ街の温泉街の共存が続いていくものと思われる。

しかし別の見方をすれば、温泉街とソープ街が隣接する場所というのは日本でも、いや世界でもここしかない。雄琴というのは珍しく貴重な土地であるということを密かに広めていってはどうだろうか。

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