なぜ阪急神戸線と神戸市営地下鉄は相互直通運転しないの?

相互直通運転の概要

まずは下の地図を見てほしい。

地図は神戸市の三宮を中心とした地図で、赤線が阪急神戸線、緑線が神戸市営地下鉄西神(せいしん)・山手線だ。

阪急神戸線は大阪の梅田を起点として終点神戸三宮駅まで、西神・山手線は新神戸駅から隣の三宮駅を経て、神戸市郊外の西神中央駅まで延びる路線である。

もう少し拡大してみると、青丸で囲った三宮駅の場所で、ちょうど両路線が接近しているのが分かる。ここを繋げて、一部の電車を両路線で直通運転させればよいのでは?というのが今回提案する内容である。

阪急神戸線は高架化されているので、神戸三宮駅のとなりにある春日野道駅付近から地下化して西神・山手線と乗り入れさせればよいので、技術的な問題はないと考えられる。

構想自体は以前からあり、近畿地方交通審議会の2004年の答申にも掲載されています。

実はこの構想はだいぶ前からあったようだが、神戸市サイドが乗り気ではなく実現しなかった。

相互直通運転のメリットとは?

西神・山手線の沿線価値向上。

これが最も一番大きなメリットだろう。下の航空写真を見てもらえれば分かるように、西神・山手線ではこれまで大規模なニュータウンが開発されてきた。

青い線が地下鉄西神・山手線。その周囲には須磨ニュータウンなどが大規模開発が行われてきたのが分かる。

ところが、他のニュータウンと同じように高齢化が進んで、人口減少している地区もある。

神戸市西区の人口

1990年 158,580人
1995年 222,163人
2000年 235,758人
2005年 243.637人
2010年 249,412人
2015年 245,782人

 
神戸市西区の人口を見ると、2010年までは増加傾向にあったが、2015年の調査ではじめて減少に転じたことがわかる。

そこで阪急と地下鉄の間で相互直通運転が行われると、梅田まで直結という大きなブランドが生まれると考えられる。もちろん、今でも三宮に直結するという大きなブランドを抱えているが、今や関西の中心とも言える梅田に直結するというのはもの凄く重要なことなのだ。

そして、乗換えなしで大都市の都心を行き来することができるということはとてつもない大きなメリットとなる。事実、近年関西地区でJRが私鉄から客を奪い取っているのは、京阪神のターミナル駅をダイレクトに結ぶ大規模な路線網があるからだ。

さて、それでは西神・山手線の沿線価値が向上することによって、人口の維持あるいは増加、もしくは地価の上昇、それによる神戸市の増収などが考えられる。



三宮の衰退が心配?

良いこと尽くしのように思えるが、先ほども述べたように神戸市はこの案に消極的だ。これは次の理由からだと考えられる。西神・山手線沿線の人が三宮で降りず、梅田まで行く人が増えるかもしれない。その結果、三宮が衰退してしまい神戸市にとってマイナスの影響を与えてしまうのではないか。

しかし、そろそろ関西全体という視点で考えるべきときが来ているのではないか。神戸という狭い範囲で考えていては、まさに木を見て森を見ず状態である・・・。

首都圏を見てほしい。

東横線が副都心線と西武線および東武線と乗り入れて、渋谷が衰退すると思った人なんて居ただろうか。

相鉄の一部が横浜駅に向かわず、相互乗り入れによって東京都心に直通する予定だが、横浜が衰退するなど誰も言わない。

鉄道会社や自治体には、首都圏全体で街を便利にして行こうという共通認識があるのだ。

そもそも、街が魅力的なら通過駅になっても必ず人は降りるし、人口が増加すれば三宮や神戸市にとってもプラスの影響をもたらすはずである。

阪急側は相互乗り入れ運転に積極的だ。

あとは神戸市さん、乗り入れによって最もメリットがある路線を持っているんだから、是非とも前向きに検討していただきたい。




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『なぜ阪急神戸線と神戸市営地下鉄は相互直通運転しないの?』へのコメント

  1. 名前:大阪人 投稿日:2017/10/01(日) 20:49:56 ID:6a6ec4f0c 返信

    神戸市営地下鉄が西神中央~阪急梅田まで乗り換えなしで行けるようになるかもしれないが、神戸市営地下鉄が阪急神戸線内で特急で梅田まで直通運転もあるかもしれないが、
    10年以上先と思います。

  2. 名前:夢追い人 投稿日:2017/09/26(火) 16:05:34 ID:1ca07c01a 返信

    この、阪急と神戸市営地下鉄の相互直通案は、妄想と割り切ってもなかなか良い案が出ません。

    西神方面→地下鉄三宮→(連絡線)→阪急神戸線梅田方面 と乗り入れると、
    ・地下鉄線内では
    乗り入れ列車が増発(純増)であればよいのですが、純増でなく既存の列車の建て替えであればその分新神戸方面の列車が減ることになります。
    その部分が歯抜け(不等間隔)になって異常に待ち時間が長くなる…市民から苦情が出るのは目に見えております。
    ・阪急線内では
    乗り入れ列車が増発(純増)であればよいのですが、純増でなく既存の列車の建て替えであれば、
    阪急は三宮ターミナルが阪急駅と地下鉄駅に別れるので、
    大阪に行こうとする人は、次の列車がどちらから発車かという事を熟知の上、適切な方の駅に入らねばならない…一般利用者は必ずしも時刻表を熟知していないし、間に合うと思って入った方の駅で少しもたもたしていて目の前でドアが閉まったようなときは次の列車は1時間後とかだったりする…。
    山陽電鉄で三宮に到着した人が次の列車は地下鉄側から発車と悟ったときは、切符に「途中出場前途無効」と書いてあるのを見てボー然。
    不便さの程度が酷い。
    日中だけならなんとかなっても、朝夕のダイヤはどうにもならないとすぐ悟ると思います。

    三宮駅を地下鉄阪急統合駅(2面4線)にすれば良さそうなのですが、地図を出すとスペース的に建築困難という事はすぐわかると思います。
    現地下鉄三宮駅はスペース的制約から1面1線×2段重ねとなっており、これ以上の拡張は無理です…既存の建物の基礎を削らねばなりません…。
    現阪急三宮駅の真下(地下)に新駅を作ればよいのですが、そこから地下鉄県庁前までの線路が(道路の下を通そうとすれば)急カーブ過ぎます。

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