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被差別部落の伝統食も一般化?【油かす・さいぼし・ホルモンなど】

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背景

先日、伊予製麺に行く機会があった。伊予製麺とは讃岐釜揚げうどんのチェーン店で、比較的安い値段で本場さぬきの釜揚げうどんが食べられるという人気店である。

伊予製麺公式サイト⇒http://iyoseimen.com/udon/index.htm

店内に入り、注文するためメニューを見たとき、ふと気になるものがあった。

大阪名物かすうどん。

なんだこれはと思ったが、「かすうどん」どこかで聞いたこともあるような気がした。

メニューをよく見ると、

【油かす】と呼ばれる牛のホルモンを脂が抜けるまでじっくり素揚げし,当店自慢のかけだしで仕上げました。

と書かれていた。

「油かす」

そういえば以前記事作成のため被差別部落について調べていたところ、部落のソールフードでホルモンやサイボシなどと一緒に油かすについても紹介されていたのを思い出した。

今回は被差別部落の伝統食について、まとめてみたので、

被差別部落伝統食の特徴はこの一言にまとめられる。

 

食肉

 

古くから日本では食肉の解体作業は、卑しい仕事とされ、これらの仕事に従事するのは身分制度の中で差別されていた身分の人たちであった。

牛馬の解体を終えて食肉を出荷すると、内臓などいくつか残る部分が出てしまう。その残った部分を自分たちで食べようと考えたのである。

今では焼肉の人気部位ともなったホルモンはその代表例と言えるだろう。さらに、最近ではB級グルメの人気などにより、被差別部落の伝統食も少しづつ一般化してきている。

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油かす

食肉から油を抽出した残滓を利用したもの。牛肉の場合は牛脂、馬肉の場合は馬脂を抽出したあとのものを利用している。詳しい製法についてはwikipediaを参考にさせてもらいます。

本来は食肉の脂身や内臓などを鍋の中で加熱し、油脂を取り出した後の副産物である。しかし、現在加工食品として販売されている物はこれとは違い、牛の小腸や豚の胃、鶏の皮などを低温の油で揚げて水分を飛ばした物が一般的である。(大阪の油かす、広島のせんじがら等)スルメのように硬く噛み応えがあるため、乾燥食品と誤解する人もいる。

この油かすは、古くから牛や馬、豚肉、鯨などのものが全国的に広く流通しており、必ずしも被差別部落と関係するものではない

ただし関西など西日本で「あぶらかす」というと、被差別部落内で流通する牛や馬の腸から抽出した残滓のことを指す。

もちろん、現在では、特にかすうどんの材料として、被差別部落以外の人が食す機会も多くなったので、被差別部落で食べられるものといった印象は西日本でも薄れてきているものと考えられる。伊予製麺のように、一般の店舗でも取り扱われるくらいである。

 

以前伊予製麺で食べてみたときの感想は、独特の柔らかい噛み応えがとても印象的で、香ばしさもありクセになる味。油かすから出るコクが素うどんによく合い、まろやかさを醸し出す。そんな感じだった。

さいぼし

油かすと並ぶ被差別部落の伝統食。油かす同様に、近年部落以外での流通も徐々に増えてきた。さいばしは馬肉を燻製にしたもので、保存食としても利用することができる。

牛馬の解体に携わってきた者により伝えられる保存食である。乾燥や燻煙の程度はさまざまであり、生に近いものはそのまま薄く切って生姜醤油で、固いものは叩いて柔らかくしてからするめのように軽く焙って食べる。食味としてはローストビーフやビーフジャーキーなどに通ずるものがあり、上質なものは美味である

 

私自身さいぼしは、食したことがないので、通販サイトのレビューから紹介しておきます。

・ヘルシーで美味しい。
・少し癖があり、お酒のおつまみに合う。
・たくさん食べると塩分が気になるが、美味しかった。

ホルモン

今では焼き肉屋さんの定番メニューとなっているホルモンだが、1900年代に入るまでは一般的な食べ物ではなかった。

ご存知の通り、ホルモンとは小腸や大腸など内臓のことである。被差別部落のと殺場で解体した牛から売り物にならない内臓を取り出して、被差別部落民自らが食していた。

味については、誰でも一度は食べたことのある人気の焼き肉メニューであるので、ここでは触れないが、ホルモンについて調べていると、その語源について面白い話題があった。

大阪弁や関西弁では捨てることを「放る」というが、これに転じてと殺場で捨てるもん=「放るもん」⇒「ホルモン」となったという説である。しかし、この説は間違いであることが指摘されており、ホルモンは内分泌のホルモンに由来するらしい。

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被差別グルメの一般化とともに、差別の問題も解消されていけばよいのでは、と思いました。そういえば、崇仁新町の屋台も出来たたことですし、部落問題の解決の糸口のひとつとして、「食」というキーワードが挙げられるのかもしれませんね。

被差別部落のソールフードについては、今回紹介した3つの食べ物以外にも、イラブー、ゴシドリなどがあるようで、またもう少し詳しく勉強したら紹介したいと思います。今回は以上です。

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