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福井・武生の尾花遊郭跡がほとんど異世界だった

今回の舞台は福井県。当サイト初の北陸記事である。

北陸本線を中心に、湖西線、小浜線が乗り入れる敦賀駅で、福井駅行きの北陸本線に乗り換え、電車に揺られること40分ほど。武生駅に到着した。

年末寒波の影響で雪が積もっているかと思いきや、ほとんど雪が残っていなかった。しかし、場所は北陸。時折降るみぞれに当たりながら、目的地の尾花遊郭跡を目指すことにした。

武生駅から北西へ徒歩10分

武生駅を降りると、いかにも地方都市といった感じで、広いロータリーがあるが、少々殺風景であった。

駅前には滋賀県民御用達のスーパーチェーン平和堂の専門店街アル・プラザ武生。鳩のマークに反応してしまう辺りは滋賀県民の悲しい性・・。

まさか福井県に来てまでも見ることになるとは。。敦賀にもあったし

駅から西へ数分歩くと、越前市役所がある。越前市は平成の大合併で武生市と今立町が合併してできた自治体である。

なぜ武生の名前を残しておかないのかと疑問に思ったが、越前の旧国府が武生にあったからこの名前に決めたんだとか。

そういう意味では、いま近畿で話題(問題)となっている丹波市の名称に比べれば、自治体に旧国名を付けることはそれほど不自然なことではないかもしれない。

ただ問題なのは、北隣に越前町、南隣に南越前町があり、とてもややこしいということ。この点に関しては市民からも疑問の声や反対の声が上がっていた。

それはさておき、武生の街中を歩いていくと、廃屋なのか使われている建物なのか判断に迷うような古臭い建物が目に留まる。そして人通りもほとんど、というか全くなかった。

こういう光景を見て、短絡的に地方の衰退を嘆く人がいるが、それは間違いである。車社会が進んでいる地方では、生活にが幹線道路沿いに集中している。

中心地を離れて、東西の幹線道路沿いには飲食店、ショッピングセンター、娯楽施設などが数多くあり、日常生活には不便はないだろう。

つまり、車で移動することを想定した街並みになっているため、かつて栄えていた中心地が相対的に衰退してしまったと考えるのが正しい。

しばらく西へ歩いていくと、左手に伝統的な建築物群が見えてきた。

事前に写真で確認した尾花遊郭とはちょっと違っている。

尾花遊郭はカフェ―調の建物が多いということだったのでここは違うのだろうか・・・。

いわゆる町屋風の建物が軒を連ねていた。

元妓楼に見えなくもないが、まああまりいい加減なことは言わない方がよさそうである。

ここで尾花遊郭の概要について簡単に紹介しておこう。

福井屈指の遊郭跡

武生町遊郭とも表記される尾花遊郭は昭和初期に全盛期をむかえ、当時は23軒、100人近い娼妓が在籍していた。福井でも福井市内、小浜、敦賀にある遊郭に続く規模だったという。

戦後GHQの政策により赤線地帯となり、飲食店などに営業形態を変えるお店が多かったという。カフェー建築が残っているのはそのためである。カフェーとは特殊喫茶とも呼ばれ、性的な接待をともなう喫茶店のことである。接待する人のことを女給(ウエイター)というらしい。

カフェーの始まりは、1911年の銀座である。

女給を置いて食事やコーヒーやお酒を提供するお店としてはじまったといわれています。

最初は風俗営業とはかけ離れたものだったらしいのだが、関東大震災の翌年から性的な接待を行うお店が現れた。

銀座に開業したカフェー・タイガーは女給の化粧、着物が派手で、客に体をすり付けて話をする、といったサービスで人気を博した

とあり、震災後、徐々に風俗店としての営業が広まっていったものと思われる。

こちらは旅館として営業中。建物の造りなんか見てもそれっぽい・・。

こちらはハサミやカンナが売られている商店。こういうお店を何ていうのだったか忘れてしまった。

面白い建物が目白押しで、この辺をウロウロするだけで満足だったのだが、お目当てのカフェー建築は見つからなかったので、もう少し歩いて移動することにした。

レトロな街並みを抜けると、総社大神宮に行くことができた。大己貴命がご祭神の神社には、初詣の参拝客で賑わいを見せていた。

さらに総社大神宮の周りを歩いていく。

次に出てきたのはアーケード付きの商店街。やはり人がいない。。正月ということもあるだろうが、普段からこんな感じなのでは・・恐るべしモータリゼーション。

こちらは蔵の辻という歴史スポット。紫式部の歌碑もあるらしい。

歴史的な建物が数多く残る越前武生をもうしばらく散策することにした。

(道に迷わなければ、武生駅から10分ほどで到着します。)

カフェー調の建物出現

再び駅近くに来てしまい、途方に暮れる。しっかり調べておけばよかった、と後悔しながらも探しに歩くしかない。

気を取り直して再び駅から離れていくことにした。するとまた、それっぽい建物が現れた。しかし、なかなかカフェーが見つからない・・

乾電池の自動販売機があったりと、時が止まっているかのよう。

タイムスリップした気分を感じながら辺りを見回すと3階建ての建造物を発見。

「串焼き」と書いてある。

にしてもちょっと怪しすぎませんか?どちらかというと和風テイストの街に、3階建ての洋風建築物があるなんて。

ようやく尾花遊郭に突入。路地が多く、ここが尾花遊郭と確信できた。何か所も遊郭跡を訪れているので、何というか雰囲気で分かるようになってしまったらしい。

その路地にはスナックの看板がわずかに残っていた。さらに古びた木造建築もあったりと、何でもありの状態。

ここまで長かった。みぞれで体を冷やしながらも来た甲斐があったものだ。さあ、周辺を歩いていけば、もっと飲食店が見つかるはず。

少し広い道に出ると、目を引くビジュアルの建物が見えてきた。カフェー建築が特徴的。ここの住所は桂町というらしい。

もうレトロ好きにはたまらない街並みです。

個人的な意見だが、「千と千尋の神隠し」で千尋と家族が迷い込んだ場所の街並みに似ている。つまりは異世界・・

南北には街中にしては不自然に広い道路。これはよく遊郭跡に見られる光景なんだとか。ここがメインストリーとだったということになる。

上の写真は南北に通るメインストリートの北方向。下の写真は南方向。

さらにそのメインストリートの中心部分を、車道が東西に延びている。どちらかというと東西の道路沿いの方が印象的な建物が多い。

しかし、どの建物も見事にカラフル。ピンク色に青色に橙色に・・。

しかし、なぜか大都市の駅前繁華街にあるような飲食店とかの下品さは感じられなかったのは気のせいだろうか。

芸術作品として認識させてくれる何かがあるに違いない。レトロ感を感じさせてくれる何かが。

カフェー建築のほか、妓楼がそのまま残っているところもあった。

以上で尾花遊郭跡の散策は終了である。

次回はどこの遊郭跡へ行こうか。また日常とは違った世界に導いてくれるに違いない。

続く

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