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地図混乱地域とは?滋賀・住吉台に行ってみた

地図混乱地域があるのをご存知でしょうか。地図混乱問題を抱える地域では、日常生活に支障をきたしかねない事態が起きてしまっています。

地図混乱地域とは何か?なぜ発生してしまうのか、そしてどのような問題を抱えているのか、紹介していきます。

地図混乱地域は全国に数か所ありますが、今回は滋賀県の住吉台を例に取り上げてみようと思います。

地図混乱地域とは

地図混乱地域とは、不動産登記証明書や法務局に登録されている地図(公図)に記載されている内容と、実際の土地の位置や形状が異なっている地域のことを指します。

※字図混乱とか、公図混乱地域と表記する場合もあり

地図混乱地域で発生する問題

地権者不明

登記上にある人物と実際に使用している人物が異なり、土地の権利者が分からない


不在在地

登記記録にある地番が、地域内のどこを指すのかが分からない


重複登記

土地に複数の登記記録があり、どの登記記録が正しいのか分からない


現在このような問題を抱えた地図混乱地域は全国で750地域、面積で820k㎡に及ぶと言われており、早急な対応が必要とされています。

発生してしまうワケ

このような問題地域が発生してしまう原因は時代背景にあります。多くの地図混乱地域は、高度成長期に開発された土地です。高度成長期にはマイホームを手に入れようとする人で溢れており、次から次へと宅地の造成が行われてきました。

急な開発の副作用として、法整備や造成計画が未熟なまま工事が進展してしまったため、実際の現地適合をしっかりと行わずにデベロッパーが区画整理を行っても見過ごされる事態となってしまったのです。

例えば、滋賀県大津市(旧志賀町)の住吉台では1960年代に宅地開発が行われましたが、市街化調整区域だった農地の転用が上手く行かずに、地域外の地番を利用して登記を行っていたことが判明しました。

インフラ面での問題

このような事態になると、特にインフラ面での問題が生じてしまいます。例えば、地域内に道路が整備されていたとしても、公道と認められないため、役所が補修工事などをできない事態に陥ってしまいます。地権者が不明の場合は市が手を付けられないので、住民が実費で補修工事を行ったケースも多々ありました。

また住宅にも影響が及びます。住吉台では2010年に豪雨の被害があったとき大規模ながけ崩れが発生しました。しかし、その場所は複数の地権者が存在しており、工事を行うには地権者全員の許可が必要であったのです。そのため、同意書を集めるまでの1カ月間がけ崩れの状態が放置されていました。

住吉台に行ってみた

実際に地図混乱問題を抱える滋賀県大津市の住吉台に行ってみました。

住吉台があるのは大津市の北部。平成の大合併で大津市に編入される前までは、滋賀郡志賀町という自治体でした。

JR湖西線下を通ると、住吉台の住宅街に入ります。

住吉台が開発されたのは1960年代に遡ります。高度成長期に住宅需要が高まったことにより、もともと市街化調整区域だったこの土地に宅地造成業者が区画整理を行い、一般向けに販売しました。

そのとき、農地から宅地への転用許可が思うように行かず、業者は近くの地番を利用して、法務局に嘘の登記を行ってしまいました。

現在は500人近くの人が住んでいますが、空き地が目立ちます。京都や大阪といった大都市から離れていることも一因として考えられますが、地図混乱問題を抱える地域であることもその要因として考えられるでしょう。

道路の舗装を見ていると、一般的な地域と同じようにされているところもあれば、舗装されているけれども穴ぼこ状態のところ、さらには完全に未舗装のところもあったりと、地区内でもさまざまです。

アスファルトになっているものの、ところどころ土の部分が露出してしまっているなど、中途半端な舗装になっています。

竹林がありますが、ここも住吉台の中の一角。

地区内からは琵琶湖を一望することができ、風光明媚な場所でもあります。成長期には、自然環境の良い住宅が流行したのでしょうが、現在はより便利な場所に住居を構えるのがトレンドとなったため、人口流入が望めないものと考えられます。住民の高齢化が進み、空き地だけでなく空き家もちらほらと見られました。

以上が住吉台のレポートでした。もう少し北には北住吉台があり、そこも行ってみたのですが、そちらは道路の舗装などがしっかりしており、地図混乱地域ではありませんでした。

住宅街を眺めながら、雑木林に続く細い道を降りて帰路につきました。

住吉台では問題解決への動きが見られ、すでに2004年に法務局が地図作成のために基準点を設置しています。

さらに大津地方法務局に対策室が設置され、「道路測量」、「地図作成範囲(内外線)の特定作業」「空き地の地権者の占有状況調査作業(建物調査を含む)」が行われるなど、問題解決に向けた動きが行われています。

地図混乱地域を抱えているいくつかの地域では問題が解消されており、住吉台でも今後の進展を期待したいところです。

 

 

 

 

コメント

  1. 匿名 より:

    昨年12月に公図は完成した模様です
    http://houmukyoku.moj.go.jp/otsu/page000175.pdf

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