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大阪でも都心回帰のトレンドが継続中

こんにちは

みなさんは都心回帰という言葉を聞いたことありますか?

①都心回帰とは

都心回帰とは、これまで郊外で行われていた経済活動が都心部に戻ってくることを言います。主に居住地に関するものを指します。特に東京では中央区や江東区などで高層マンションの開発ラッシュが続いていて、大幅に人口が増加しました。また、大阪の都心部でもタワーマンションが数多く建設され、大阪市の人口は増加傾向にあります。また最近では大学のキャンパスの都心回帰なども話題になっています。

では実際に大阪市の人口の推移を見てみましょう。表1は国勢調査を元に作成された大阪市の人口の推移を表した表です。2000年までは大阪市の人口は減少傾向にありましたが、それ以降は回復傾向にあることが分かります。そして現在は推計人口ですが、269万5千にまで増加しました。特にタワーマンションが多く建築されてた北区や西区などの都心エリアでの人口増加が目立っています。

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表1 大阪市の人口推移 wikipediaより引用

 

②なぜ都心回帰は起こっているのか

それではなぜ都心回帰が起こったのか考えていきましょう。この要因は主に2つあります。

①都心部への選好の高まり

これは単身世帯の増加などのライフスタイルの変化によってより利便性の高い都心部に住みたいという人が増加したものと考えられます。また、郊外にはない文化的な施設があったり文化的な雰囲気のある街への評価が高まっているものと考えられるでしょう。

②都心の地価の下落

バブル崩壊後、都心部の地価は下がり続けていました。その結果オフィスビルではなくてマンションの供給が増加しました。

 

③都心回帰による効果

プラス面

人口が郊外から都心に移ると通勤時間が短くなることが考えられます。郊外⇒都心という通勤パターンが減少し、都心⇒都心という通勤パターンが増加すると考えられるためです。これは時間の有効活用という点で見れば望ましいことであると言えそうです。

さらにそれによって都心と郊外を結ぶ路線の混雑率も減少することが考えられます。ただし、関西のそのよう路線は少子高齢化による通勤客の減少に伴ってすでに混雑率は減少しています。さらに減少すると鉄道会社の経営悪化やそれに伴うサービスの悪化も起こりかねないという点には注意が必要でしょう。

マイナス面

反対にマイナス面を見ると、郊外の人口が減少していくことが考えられます。これまでニュータウンとして開発が進んだ郊外の町が過疎化が進み最悪ゴーストタウンと化するおそれがあります。その結果、当該地域の自治体の税収減少による住民サービスの低下や商業の衰退による利便性の低下が予想されます。

全体の人口が増加している首都圏においても都心までの通勤時間1時間以上かかる地域では人口が減少しています。全体の人口が横ばい、あるいは減少傾向の関西においてはより郊外での人口減少が予想されます。

 

この都心回帰のトレンドは今後も続くと予想され、都市の力の増強という面では一役買いそうです。一方で人口減少が起こる郊外部での対策をどのように行うのか議論の余地があるでしょう。

 

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コメント

  1. […] 関連記事 大阪でも都心回帰のトレンドが継続中 京都市営地下鉄の乗客数増加と経営状況 地方鉄道活性化のためには […]

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  3. […] みなさんはこの違いをどう評価されるでしょうか。都心部、その周辺は住むところでなく、ビジネスを行うための場所と考えるのか、それとも居住地としても魅力ある場所であるべきか、という価値観にも左右されそうです。しかし最近のトレンドは職場と自宅の近さを求める、いわゆる職住近接で、実際に都心回帰http://e-kansai.net/2016/05/17/%e5%a4%a7%e9%98%aa%e3%81%ae%e9%83%bd%e5%bf%83%e5%9b%9e%e5%b8%b0%e3%81…と呼ばれる現象も起こっています。このことを考えると関西においても都心部の居住地としての魅力を高めていくような取組が必要となるのではないでしょうか。 […]

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