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時刻はまだ夕方5時過ぎだが、森に入ると一気に暗さが増してくる。池自体不気味なのに、それに加えて森という存在が加わり、より一層の不気味さが襲ってくる。
暗闇の中、沈みかけの夕陽が池に反射して僅かな光を灯す。なにやら幻想的な風景が広がる。
とにもかくにもここまで来たので後戻りはできない。迫る恐怖を抑えながら先へと足を進めていく。
すると突然ゴゴゴゴッと音が聞こえてきた。急に発生した音についつい驚いて叫んでしまったのだが、どうやら池の水を調整するようなポンプが動いたようだ。
このフェンスの中にポンプがあり、定期的に作動して音を発しているようである。肝試しに訪れた人はこの音に度肝を抜かれるに違いない。
さて、木の隙間から空を眺めるといよいよ本格的に日が沈もうとしている。この時間帯とはいえ、恐怖感がさらに増していく。結核患者が身を投げるとしたらこの辺りかも知れない。その昔結核によって人生に絶望した人々がこの地で生涯を静かに終えたのだろうか。また療養所でも数多くの人が亡くなったことが想像できる。そう考えるとこの場所には深く悲しみに満ちた死者の無念が、今もなお魂としてそこら中を漂っているのかも知れない。やや切なさを感じながらもさらに散策道を進んでいく。
するとなにやらよくわからないモニュメント?のようなものがある。子どもが秘密基地でも作ろうとしたのだろうか。
池の淵に沿うように散策道があり、道の上には森の急斜面が迫っている。この森には鹿が出るらしく、この日斜面の上の方に鹿を確認することができた。
ちなみに辺りは真っ暗なため、夜間にここを訪れるなら必ず強力ライトを持っていくことをお勧めする。なぜなら木の根っこで足をとられたり、段差に躓いたりすることがあるためだ。深泥池は住宅街のすぐ側にあることや、地下鉄の駅から徒歩15分でアクセスできることから、手軽に足を運ぶことができる。だからこそ余計に注意していただきたいと思う。
このまま散策コースを進み反対側の出口(マンションのある側)へ無事出ることができた。今回は不審な物音が聞こえたり、それらしきものが見えたりということはなかった。確かに不気味ではあったが、特別な恐怖感はなかったように感じた。ただしここの曰く、それに幽霊の目撃情報を考えればこの場所でいつ霊的な現象が起こってもおかしくはない。是非とも後日再訪したいと強く思わせてくれる場所であった。
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