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滝と心霊、どちらも蒸し暑い夏の空気を冷やしてくれる存在である。今回紹介するのは、幽霊が出ると噂の滝である。ここを訪れたのはお盆前、1年で最も暑い季節のことである。
滝の名前は「鶏が鳴く」と書いてけいめい(鶏鳴)の滝という。場所は滋賀県甲賀市の信楽、あの信楽焼きで有名な町である。狸の置物であふれる信楽の中心地から車で10分ほど山の方へ上がっていくとこの滝がある。
滝で心霊スポットと言えば、大阪の源氏の滝を思い浮かべる人は多いのではないだろうか。この鶏鳴の滝は心霊スポットとして広く認識されているわけではないが、子どもの幽霊が出るという噂がある。実は私は鶏鳴の滝に行った当日は幽霊が出るという噂のことを全く知らなかった。ただ単に涼を求めてこの滝に行ったのだが、本日噂のことを知り、記事にしようとしているわけだ。
当日は道中で車を止め、滝まで20分ほど歩くことにした。信楽の標高は中心街で265mでそこから少し山の方へ上ったところなので、それほど暑くはなかった。さらに滝方面から流れてくる川が涼しげであった。
さらに上流へと上っていく。なにか秘境に紛れ込んだかのようであった。
途中には信楽焼きで有名なタヌキの焼き物が車道の脇に飾ってあった。
さらに道を上っていくと、車が止まっているのが見えてきた。その駐車場のそばには川に隣接する広場があり、テントを張っている人もいた。
この駐車場を数分奥へ進んでいくと鶏鳴の滝があるようだ。ようやく滝のゴーッという音が聞こえてきた。そして目に飛び込んできたのは、再びタヌキの焼き物である。そしてタヌキの向こう側には白い糸を引く滝の姿があった。
鶏鳴の滝は高さ13m、幅は11mで、神有川にある。神有川は大戸川に合流し、瀬田川へと流れ込む。また鶏鳴の滝という名前の由来は次のような伝説にある。
鶏鳴という名は、元日の朝、東方の笹ケ岳(738メートル)山頂にある寺院跡の池から、黄金の鶏が現れて新年の幸を告げる、という、この地に残る伝説から付けられたものです。
滋賀県 こころに残る滋賀の風景より引用
実はこの滝つぼに死体が何体かあったとの噂がある。しかし所詮は噂なので本当かどうかは分からない。さらには子どもの幽霊も目撃されているらしい。
そんな噂を知ってか知らぬか、現地には10人ほどの見物客がいた。皆滝を眺めてリラックスしている様子だった。いや、おそらくそんな噂は知らぬだろう。もし知っていたとしても意識もしないのがふつうである。メジャーな心霊スポットでさえ、普段は観光地や地元の人々が普通に通り過ぎるという場所が多というのに。そう、心霊スポットとして騒ぎ立てるのは私を含め、物好きの一部の人達だけなのだ。
滝の横には仏像のような石像がある。
それにしてもなかなか迫力のある滝だ。
最後に滝の上に行くことにした。滝の上には大きな岩があり、その上に壊れかけの木製の小屋のようなものがあった。
これは一体何なのだろうか。この滝や滝周辺は風光明媚な場所で、あまり幽霊が出そうな雰囲気はなかったが、これを見てはじめて気味の悪い感じがした。
みなさんも涼を求めて、滝に肝試しに行ってみてはどうだろうか。おそらく幽霊は出ないだろうが、確実に涼むことはできるだろう。
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