高齢化+ニュータウン
昨今、ニュータウンの高齢化が社会問題となっていますよね。新聞やテレビでも団地の高齢化などと同じく取り上げられています。
夢のマイホーム、マイカー、これが団塊の世代の人たちにとってはある種のステータスとなってたわけです。お父さんたちは郊外に家を持ち、地獄の通痛ラッシュに耐えて都会へと働きに行っていたわけです。
ときは数十年流れて、そのステータスは薄れてゆき、かつてニュータウンとして開発された街では人口が減少しているところも少なくはありません。そして今日紹介する街もそのうちのひとつで、人口が減少し、高齢化も進んでいます。場所は滋賀県大津市にある日吉台というまちです。
さて、いよいよ住宅街に入っていきます。ここの住宅街は集合住宅があるわけでなく、全て一戸建てとなっています。それでは小学校から坂を下っていきます。
小学校の校舎はやや古い印象を受けます。大津市の人口統計で調べたところ、ここ日吉台学区は平成27年3月31日の時点で人口が3833人、平均年齢が53.4歳となっています。そこで大津市のホームページの一番古いデータを見ると平成14年のときは人口が4809人、平均年齢は43.8歳でした。
つまり13年間の間に1000人も人口が減り、平均年齢も10歳ほど高くなったわけです。けっこうなスピードで人口が減るとともに高齢化が進んでいることがわかります。
後ろを振り返るとけっこうな坂道を下ってきたことがわかります。どうやらここがメインの通りのようで、最寄りの比叡山坂本駅までの路線バスもこの道を通ります。もちろんバスにはほとんど乗客はいませんでしたが。
さらに坂道を下っていきます。すると今度はアーケードなのかテントなのか、屋根付きの商店街のような場所にやってきました。なかなかいい感じの寂れ具合です、って言ったら地元の方に失礼ですね。
そしていい感じの錆び具合です。寂れ方も錆び方も味がある街です。
こちらは喫茶店のようです。ここだけの風景を見ると、バブル崩壊後に閉鎖したテーマパーク跡のようです。
このお店は営業中のようです。メニューを見るとドリンク150円、うどん300円と格安になっています。
にしても人がいません。たまに歩いてるひとも見かけますが、高齢者の方ばかりでした。そりゃ車運転できる人は車で移動しますからね。その車の通りも少なかったですが。
次はメインの通りから少し外れた場所に行ってみましょう。
こんな感じで、特に何の変哲もない住宅街です。実は大都市へのアクセスは悪くなくて、新快速を使えば比叡山坂本駅から京都駅まで15分、大阪駅までも45分で行けます。
なのにこんな感じなんですね。こういう新興住宅地は一度開発が終わると、人が入ってこず、出ていく一方という場所も多そうです。特に子供世代なんかは都市部へ出て行ってしまうでしょうね。
ここで日吉台団地を出るということになります。
住宅街としての印象ははよくある閑静な住宅街というかんじでしたね。特に雰囲気が悪いということもなかったと思います。もちろん、あの商店街のような通りはそれなりにインパクトはありましたが。
ただ、今後空き家が増えて、雑草や庭木がボーボー状態という家が増えると、一気に雰囲気が悪くなり、完全なオールドタウンになってしまう可能性もあるので注意が必要です。
駅の方へ歩くと滋賀県名物平和堂が。この辺で買い物できるとこと言えばここくらいのようです。そりゃ皆さん都会に出ていきたくなりますな。
最後に、今は活気があるニュータウンと呼ばれる街でも、今後はここと同じ運命を辿ることになるかも知れません。まずできる対処策としてはもう駅前などの利便性が高い地域以外ではもう宅地開発を行わないことが重要ではないでしょうか。いわゆるコンパクトシティという今流行りのやつですね。
今あるニュータウンについては・・・・。正直これといった対処策は思いつきません。その辺は自治体やNPOなどにお任せしましょう。
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