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2015年の10月、京都の四条通りの歩道拡幅工事が終了しました。場所は買い物客で溢れかえる京都のメインストリートの川端通りから烏丸通りにかけて1kmのエリアです。
もともと四条通は車道が片側2車線あり、その脇に細い歩道がありました。しかし休日などは多くの人が行き交うことから、大人がすれ違うのにやっとという状況でした。
近年京都市では「歩くまち・京都」を掲げており、そのスローガンのもとに今回の拡幅工事は行われました。
京都市では,平成11年に策定した京都市基本構想(グランドビジョン)において,自動車交通に過度に依存しない交通体系を構築しつつ,歩くことが楽しくなるようなまちづくりに取り組むこととし,平成13年に策定した京都市基本計画では「歩くまち・京都」を掲げるなど,それまでのクルマ中心社会から,「歩く」ことを中心としたまちと暮らしに転換するための取組を進めています。
京都市ホームページより引用
それでは実際に拡幅工事が行われた四条通りの様子を見ていきましょう。この日は祇園から四条大橋を渡って四条通りを歩いてみました。
四条河原町の交差点付近の歩道です。以前は上の屋根の分しか歩道がなかったんですが、大分広くなっています。
雰囲気も以前よりも明るくなった気がします。平日の4時ごろだったのでそれほど人通りは多くなく、わりと空いているという印象でした。
四条通りとクロスする河原町通りを渡っていきます。拡幅工事と同時に四条通りでは新たにタクシー乗り場が設置されたようです。御覧のようにタクシー乗り場がない場所ではかなり歩道の幅が広くなっており、ちょっとした広場のような感じもします。
バス停も集約され、新しくなりました。屋根もついてスタイリッシュに見えます。周辺のビルとともに都会的な雰囲気が漂っています。
ご覧の広さです。これなら土日祝日でも問題なく歩けそうです。以前、四条通りを歩いたときはまともに歩けないくらいの混雑していたのを覚えています。
せっかくの京都のメインストリートなので、やはり歩きやすい状態であってほしいものです。四条烏丸と四条河原町をつなぐ地下道もありますが、地上が混んでいるために地下を通らざるを得ないなんて寂しいですしね。
ただ、車の混雑が激しくなるなどの理由から地元の住民からは反対の声があったようです。実際、工事終了後は四条通りの混雑はひどくなるとともに、混雑を回避するために周辺の道路に進入する車が増えてしまったと言います。
そうした問題点も抱えていますが、やはり京都市の歩行者優先の取り組みというのは評価すべきなのではないかと思います。京都全体で見た場合、「京都」という街の魅力度アップというメリットの方が大きいような気がします。工事区間の1kmを歩くとあっという間に四条烏丸の交差点に到着です。
最後に工事の概要を引用して終わっておきます。
ア 歩道の拡幅
片側2車線を片側1車線に減少させ,歩道を拡幅しました。
※ 緊急車両の通行について
・整備後の四条通では,両側の車線に車があっても,大型の消防車等を含めた緊急車両が道路の中央
(ゼブラゾーン)を通行できる幅員を確保しています。
※ 歩道上の地上機器については,歩道拡幅工事完了後,引き続き企業者による移設を予定しています。
イ バス停の集約,「テラス型バス停」の導入
16箇所のバス停を,四条河原町・四条高倉の4箇所(西行2箇所,東行2箇所)に集約し,車道側に張り出した
「テラス型バス停」を導入しました。
ウ 沿道アクセススペース(車両の停車スペース)
四条通を訪れる方や,物流車両が沿道にアクセスする際に,車を一時的に停車できるスペースを設置しました。
(15箇所32台分)
沿道アクセススペースは,沿道の停車車両の実態を踏まえ,原則として細街路間ごとに設置しています。
(ただし,構造上,一部設置できない区間があります。)
エ タクシー乗り場
需要の多い大丸前と髙島屋前の2箇所に客待ちが可能なタクシー乗り場を設置しました。
(タクシーの乗降については,沿道アクセススペースも利用可能です。)
停車可能台数は,大丸前が3台分,髙島屋前が4台分です。
京都市ホームページより引用