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平安時代の鬼・酒呑童子の首が埋まっているという首塚大明神を訪れた

平安時代の鬼、酒吞童子とは

京都市と亀岡市の境目には大江山という標高480mの山がある。実は大江山やその近くの老ノ坂には鬼の伝説があり、平安時代の酒吞童子というが住み着いていたとされているのだ。

酒吞童子は大江山から多くの鬼を従え、平安京で貴族達に悪さを働いていた。貴族たちの姫君を誘拐したり、さらには食べたりしていたという。

この悪行に見かねた源頼光は、討伐隊を結成して鬼の胎児に向かった。「神便鬼独酒」という毒入りのお酒を酒盛り中の酒吞童子に飲ませ、体が動かなくなったところを取り押さえて斬首したのだ。

頼光たちは酒吞童子の首を京へ持ち帰ろうとしたが、老ノ坂付近でその首を持ち上げることができなくなってしまった。そこで、仕方なく頼光たちはその首を老ノ坂で埋めたのであった。

その場所こそが、首塚大明神である。

首塚大明神の場所

鬼の首が眠っているという首塚大明神があるのは一体どんな場所なのだろうか。まずは地図を見ていただきたい。

地図上赤く囲ったところが首塚大明神がある老ノ坂や大江山。国道9号線、老ノ坂トンネル入り口付近から小道が伸びており、そこを上っていき突き当りのT字路を左に行けば首塚大明神に到着する。

この日は老ノ坂峠で京阪バスを下車し、小道を上っていき同じく老ノ坂近くの廃モーテルに寄ったあと、現地を目指すことにした。

それにしても人のいないこと。ちらほらと民家はあるが、一体本当に住んでいるのかといった感じだった。やや廃村の雰囲気も漂っていたのを思い出す。

首塚大明神

老ノ坂峠のバス停から歩くこと、10分ほどで首塚大明神と書かれた碑が見えてきた。

意外にキレイな碑と鳥居。けっこう新しいもののように見える。

横には少々薄気味悪い、いくつか又に分かれている木があった。

鳥居をくぐると、拝殿への道が螺旋状に続いている。

途中、物置小屋のような建物を見下ろしながら、上へと登っていく。

いよいよ拝殿が見えてきた、というところで黒く焦げてえぐれている木を見つけた。一体なんなのだろうか、雷でも落ちたのだろうか。

見上げると、だいぶ上から裂け目が続いているのが分かる。調べてみるとこの木で落雷があったそうだ。しかもこの木は首塚大明神の御神木だそうである。何とも縁起が悪い。

さて、いよいよ拝殿が見えてきた。一部落雷で裂けた御神木を見たせいか、少し気味が悪くなってきたのを思い出す。もしや、呪われてしまうのでは・・・。鳥居の前で深く一礼をした。

鳥居の横には酒呑童子について、説明書きがなされている石碑がある。記事の最初に説明したようなことと大体同じようなことが書かれていたが、驚いたのは何と首から上の病気を治す効果があるという文だ。諸説あるようだが、酒呑童子は死に際、これまでの罪を悔い改め、死後は首から上の病気を持つ人の治癒を望んだという。

最後にお参りして、今回の首塚大明神参拝を終えることにした。

まとめと感想

平安時代のことなので、伝説という捉え方をした方が良いかもしれない。そもそも首が埋められた大江山というのは、ここではなく京都府北部の福知山市の大江山という説もあるくらいだ。

そもそも、本当に鬼という生き物がいたのだろうか。実は酒呑童子というのは本当は人間で、アルコール中毒で顔が赤く腫れあがり、鬼のような風貌になっていたのではという説もあるらしい。

まあ、伝説はさておき、周辺の集落とも相まって、薄気味悪い雰囲気が感じられる神社であった。心霊スポットとしても名高い場所で、霊の目撃情報も多いんだとか。夜は行くことは色んな意味で危険なので、参拝は昼間のうちに済ましてください。以上でした。

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コメント

  1. […] 実は山陰へと抜ける老ノ坂でも数々の曰くがあるのだ。今回紹介する老ノ坂隧道でも亡霊が見えるという噂がある。考えてみれば、京都でも屈指の心霊、ミステリースポットである首塚大明神や廃モーテルが近くにあるとだけあって、それなりの不浄な力が働いてもおかしくないだろう。 […]

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