私はかれこれ25年以上の間、大都市の周辺部の「郊外」と言われるエリアで育ってきた。10歳までは首都圏の郊外で、それ以降は京阪神圏の郊外で生活を送った。
ニュータウン、団地、分譲マンション、チェーン店、どれも似たようなものばかりで、辟易することも多かった。しかしさいわいにも自然環境はとてもよく、山に川に湖と変化の富んだ景色を楽しむことができた。
それにしても日本の郊外の街並みはワンパターンとか画一的などと表現されることも多い。もともと畑とか雑木林とかが広がっていたエリアに高度成長期以降に大手ディベロッパーなどが作り上げた街だから仕方ないのかも知れない。
さて、今回はそんな郊外の街並みの特徴的な街並みを滋賀県の大津京駅を例に見ていこうと思う。
郊外とは
そもそも郊外とは一体何なのだろうか。まずはその定義を調べてみることにする。
この定義でいくと大津京駅周辺も郊外にあたる。市街地とは、家屋、商業施設や商店・商店街が密集した土地、区域と定義されるため、これでいくと2,3㎞離れた大津の中心であり、京都であり、大阪である。これまで大津京駅周辺では、一戸建て住宅やマンションが数多く建設されてきた。その多くは、市街地へ通勤する人たちであり、もちろん京阪方面から引っ越してきた人も多い。
京都駅までわずか10分、大阪駅まで約40分と十分に通勤圏であり、都道府県という行政は違えど、すでにこれらの大都市の一部として機能していることは間違いない。
マンションの風景
郊外の駅前に多いのは大型マンション。近年マンションブームということもあって、大手デベロッパーが利便性の高い駅前に大きなマンションを建てるというケースが多い。ここ大津京でも2000年代から急速に高層マンションが建ち並ぶようになり、現在では駅前に高層マンションが風景が見られる。
もちろん、一戸建ての住宅もある。
駅前の店
郊外の駅前で目立つのは大型商業施設。ここ大津京では、駅から5分ほど歩いたところに、イオンスタイル大津京がある。その他、駅前には進学塾やコンビニが入居する雑居ビルがある。
ロードサイドのチェーン店
もうひとつ郊外の特徴として典型的なものは、国道沿いに建ち並ぶロードサイド店だ。そのほとんどは全国チェーンのお店で、画一的とも言われる風景が幹線道路沿いで見られる。特徴的なのは車からでも目立つ大きく派手な看板だ。ドン・キホーテや洋服の青山などの看板は、郊外の国道沿いではすでにお馴染みの光景である。歩道がきちんと整備されておらず、人通りは少ない。その代りというわけではないが、車がひっきりなしに通るのが特徴で、クルマ社会の光景が見られる。
おわりに
大津京駅周辺の街並みを紹介した。駅前にマンションや大型商業施設が建ち並ぶ光景は、快速や特急が停車するようなやや大きめの駅で見られる傾向にあるだろう。
郊外では似たり寄ったりの街並みになりがち。都市計画などで独自性が出せないものか・・と思うが難しいらしい。生活の利便性を考えればこれで良いのかも知れない。
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