木津川は三重県の伊賀地方を水源とし、京都府の八幡市で淀川に合流します。木津川で有名なのが、淀川との合流点から5kmほど上流の場所に架かる上津屋橋という流れ橋です。
流れ橋とは、増水の際に橋脚から橋桁(床板の部分)が分離するようになっているような橋のことです。
分離するようになっているのは、橋桁が外されることで、洪水時に流れる土砂や流木などが橋に堰き止められるのを防ぎ、氾濫を防止する目的があるです。
つまり橋の部分に流下物が詰まるのを防いでくれるというわけですね。
さて、この日は石清水八幡宮駅で降り、観光案内所でレンタサイクルを借ります。この辺は石清水八幡宮だけでなく、背割り堤、最近できた「淀川三川合流 さくらであい館」など観光地として魅力のある街です。
ちなみに駅前のコンビニ、アンスリーはもより市に変わっていました。アンスリーって全店舗終了したんでしたっけ。
木津川沿いにはサイクリングロードおよび遊歩道が整備されており、サイクリングを楽しむことができます。流れ橋の前には広場が整備されており、自転車スタンドも設置されていました。
広場には上津屋流れ橋の説明書きがありました。開架したのは昭和28年で、約60年間で21回の流出を経験しているということです。
どのように分離するのかということも、イラストで説明書きされています。ワイヤーでつながっているから、後日回収しやすいということも記載されていました。
では、実際の流れ橋を見てみましょう。広場から流れ橋に続く歩道沿いには、茶園も広がっていて散歩に絶好の場所です。
橋に近づくと、工事フェンスがあります。残念、今は被災しており流れ橋は渡ることができなくなっているようです。
令和6年7月31日までということなので、夏ごろには再び渡れるようになっているのでしょうか。
流されたのは2023年夏ごろの台風7号のときだったようです。
フェンスの向こうを覗くと、確かに橋桁が流されているのが確認できます。
ただし、橋桁は橋脚とワイヤーでしっかりと繋がっているため、すぐに復旧できそうなものですが、復旧まで1年ほど要するようです。工事費などの問題もあるのでしょうか。
フェンス内は立ち入り禁止ですが、工事関係者用の入り口があったので、そちらから少しだけ近づいて見ることにしました。
橋脚部分を見ると、鉄で補強されており、絶対に流されないように作られています。
遠目からみるとこんな感じで、橋桁が無事な部分、前後の橋桁とつながってはいるものの橋脚から分離した部分、前後の橋桁および橋脚から完全に分離した部分など、さまざまです。
過去には時代劇でも使われるなど、重要な観光資源にもなっているので、早めの復旧を期待したいです。暖かくなったときに訪れ、そのときは復旧した上津屋橋を渡ってみたいものです。
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