スポンサーリンク

なぜ滋賀は人口が増えたのか

こんにちは

今日は滋賀について取り上げます。みなさん滋賀といったらどんなイメージを思い浮かぶでしょうか。まず琵琶湖はパッと思いつくでしょうが、それ以外は・・・・という感じでしょう。関西の中では最もと言っていいほど地味な滋賀県ですが、実は近年人口が増加しているんです。日本全体の人口が減少する中、首都圏でもない滋賀県で人口が増加したことは謎といってもいいかも知れませんね。

 

①近年の人口推移

それではまず滋賀県の人口推移を見ていきましょう。 表1は滋賀県の人口推移を表したものです。見てのとおり、一貫して人口が増加し続けていることがわかります。日本全体で人口増加が緩やかになった90年台以降も順調に増加が続いていました。shigajinnkou表1 滋賀県の人口推移  wikipwdiaを参考に管理人作成

 

②なぜ人口が増加したのか

この要因としては京阪神のベッドタウンとして宅地開発が盛んに行われ、他府県(特に京都や大阪などの近隣府県)からの人口が流入したことにあります。それぞれの主要駅からの大都市への最短アクセス時間を見ると、大津駅の場合、京都駅へ約10分・大阪駅へ約40分、草津駅の場合、京都駅へ約20分・大阪駅へ約50分と通勤圏にあてはまります。さらに新快速、快速ともに姫路付近まで直通運転しているため、乗り換えもありません。

この通勤のしやすさと人口増加の関係は図1からわかります。この図は2005年から2010年の間の人口増減率を示したものです。緑が人口増加地域で赤が人口減少地域です。これを見ると、南部の東海道線の沿線地域で人口が増加しているのがわかります。このとき最も増加率が高かったのが草津市、守山市で7.5~9.99%の値になっています。このように大都市へのアクセスのしやすさと、人口増加には明確な関係があります。

shiga図1 国勢調査をもとに作成された市町村別の2005年-2010年の人口の増減率 wikipediaより引用

 

しかし、通勤がしやすいというだけなら滋賀でなくても、もっと大都市へアクセスしやすい地域もあります。

通勤のしやすさのほかにも人口増加が進んだ要因がありそうです。

1 住環境の良さ

土地の広さや琵琶湖などの自然環境の良さに加えて、大型ショピングセンターなどレジャー面も充実しています。

2 京都市の宅地の供給制限

京都市には高さ制限があり、大規模な開発をすることができません。そのため、一戸建てやマンションのマイホームを求めて滋賀に引っ越そうと考えた人が多かったと考えられます。

3工場立地など産業が安定していること

滋賀には大規模な工場が数多く立地しており、これらの産業があるため人口流出が起きにくいものと考えられます。

 

③滋賀でも人口減少社会の到来

このような要因により人口増加が続いた滋賀ですが、いよいよ人口増加が頭打ちとなりそうです。日本全体の人口減少の波が滋賀にも押し寄せてきてきました。

また、駅前の高層マンションの建設ラッシュや、一戸建ての宅地開発も落ち着きを見せ始め、さらに都心回帰のトレンドもベッドタウンを抱える滋賀には逆風となりそうです。

さてこうした人口減少に対する対策としては今いる若年者層にいかに地元にとどまってもらうかということが考えるべきではないでしょうか。ベッドタウンでは子ども世代が大人になると就職などで大都市へ出ていくケースが多いようです。地元での雇用創出などで若年者の人口流出を少しでも防ぐことができるでしょう。また、大都市に就業したとしても地元に住んで地元から通勤してもらうために、子育て環境の改善など自治体を中心にまだまだやれることがありそうです。

dsc01593

人口が急増している草津市のJR南草津駅前東口の様子

[ad#ads1]

関連記事

 

 

コメント

  1. コネコネ より:

    いつの情報?
    今は滋賀県も人口減少すすんでるけどねえ。
    141万の人口になった2010年を境にいまは139万人まで減ってるよ

    • west より:

      コメントありがとうございます。やや書き方が紛らわしかったかも知れません。過去数十年の間に人口増加が進んだということを言いたかったのですが。特に平成に入り、他の近畿の府県で明確な人口増加の傾向が見られなかったにも関わらず、滋賀県ではその間20万人近く増加したのは特筆すべき点かと思います。確かに現在は緩やかに人口が減少していることは確かですが、2015年の国勢調査で141,33,184人という情報が出ているので、現在139万人まで減少しているということはないと思います。

  2. […] なぜ滋賀は人口が増えたのか 都市圏という考え方 […]

  3. […] さて、グラフを見ると2009年から乗客数が増え続けていることが分かります。特に2013年から大きく増加しています。このときにあった出来事は同志社大学の文系学部今出川キャンパス統合があります。また、2011、2012年に落ち込んでいた外国人インバウンドも急増したことも乗客数増加に大きく貢献しています。ほかにも滋賀南部の人口増加「なぜ滋賀は人口が増えたのか」による琵琶湖線沿線での利用客の増加も要因として考えられるでしょう。 […]

タイトルとURLをコピーしました