大阪市負の遺産シリーズ・ATC&WTC

   大阪市+負の遺産

大阪市負の遺産第3シリーズです。今回はATC(アジア太平洋トレードセンターとWTC(現大阪府庁咲州庁舎)をお届けします。ATCとWTCは道を挟んで隣接しているため、合わせて紹介します。

それでは写真を見ながらATCとWTCの概要を見てみましょう。

ATC

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ATCはアジア太平洋トレードセンターの略で、もともと貿易センターとして1994年に竣工しました。総事業費1465億円で大阪市が。しかし交通の利便性が悪いことからオフィスが埋まらずに経営破綻に陥ってしまいました。

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梅田からコスモスクエア駅まで20分かかる上、さらに大阪トランスポートシステムに乗り換えなければなりません。しかも2005年までは乗り換えると時間がかかる上、二重料金を取られてしまうという、まさに利用者にとっては二重の負担だったわけです。

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2003年に破綻した後、民間人社長(全伊藤忠商事副社長の秋本嬢)を迎い入れ、経営再建に乗り出しました。すると2005年には経営黒字を計上し、来場者数も増えていきまいした。

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現在は小売業・デザイン関連企業・福祉関連企業のためのショールーム・開業支援機関・経営支援機関を開設し、関連産業の集積を意図しているほか、アウトレットモールの運営など、活性化のてこ入れを図っている。なお、保税地域としての機能はほとんど使われないまま、既に許可を失効している。

wikipediaより引用

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イルミネーションがとても綺麗でした。平日ということもあって府庁で働くサラリーマンくらいしか人は居ませんでしたが、休日は多くの人で賑わうことでしょう。

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リゾート感たっぷりで、いかにもバブル期に建設されたという感じですね・・。

WTC(現大阪府咲州庁舎)

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WTC(ワールドトレードセンタービル)は1995年に完成しましたが、こちらもアクセスの不便さがネックとなり、なかなか入居が埋まらず空きフロアも出てしまう状況でした。そこで大阪市はいくつかの部署を入居させて、空きフロアを利用していました。このことから「大阪市役所第二庁舎」とも呼ばれていました。

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しかし96年からWTCは債務超過に陥り、2002年には事実上の倒産という悲しい現実が待っていたのです。

その後2008年に当時の大阪府長の橋下知事は、府庁のWTCへの移転案を打ち出します。そして2010年に大阪府庁に所有権が移転しました。(WTCに入居していた大阪市の部署は2011年までにATCや大阪市中央卸売市場へと段階的に移転しました。)

大阪府の橋下徹知事が、2次破たんが迫る大阪市の第3セクタービル「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC、住之江区)を買い取り、財政難で建て替えのメドが立たない府庁本館(中央区)を全面移転させる構想を検討していることがわかった。現庁舎の建て替え、耐震補強とともに、選択肢の一つとして、5日に平松邦夫市長に提案する。

(2008年8月3日  読売新聞)

何が悪かったのか

さて、なぜこのように両方とも債務を抱えてしまったのでしょうか。先ほども少し触れましたが、やはり立地の悪さが一番の原因と考えられます。
まずは地図を見てください。(地図は拡大したり縮小したりできます)

ATCとWTCがあるのは咲州と言われる埋立地のエリアです。コスモスクエア駅まで地下鉄中央線が通っていますが、駅は島の端にあって、ATCやWTCには徒歩で15分ほど離れています。

そして最寄の駅であるニュートラムのワールドセンター前駅で降りるには、コスモスクエア駅での乗り換えが必須です。さらに2005年までは、地下鉄とニュートラムの運賃が別々でした。例えばコスモスクエア駅で地下鉄からニュートラムに乗り換えると、ニュートラムの初乗り運賃を払わなければならなかったわけですね。

これらのことが利用者にとっては一番のネックだったと思われます。そもそもなぜ地下鉄中央線が島の端っこに通してあるのかが不思議ですが。ちょっとしたことにも思えますが、この立地の悪さが両施設に致命傷を負わせたといっても過言ではないでしょう。怖いもんです。

大阪市負の遺産シリーズ

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