現在、本州と淡路島を結ぶ旅客船は淡路ジェノバラインのみとなっている。
かつては通称たこフェリー(明石淡路フェリー)が運行されていたが、原油価格高騰や明石海峡大橋を含む神戸淡路鳴門自動車道のETC割引により、2010年に廃止された。
ふらっと淡路島へ訪れてみたのだが、たまには船旅をしたいという思いから淡路ジェノバラインを利用することにした。
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明石駅から歩いて10分程度
JR明石駅、山陽明石駅を下車し、海側に向かって7分ほど歩いただろうか。紺色の建物が見えてきた。
岩屋行きのりばと表示されており、子午線ラインの表示もある。ここは東経135度、日本国の本初子午線が通る場所でもある。
建物の中へ入ると待合室があり、時刻表や運賃表が貼られている。乗船券売り場もここにあるので、一枚購入。
日中は30分~1時間に一本。平日の朝方は20分に一本と、しっかりと本数が用意されている。観光客というよりは、地元の人の利用が中心のようだ。
まりん・あわじに乗船
乗船時間が近づいてきたので、改札口へと向かっていく。20人ほどが列を作っており、係の人が一枚づつ切符を受け取っていく。
今回は「まりん・あわじ」という名前の船に乗った。タコや鯛など、海の幸がイメージされているのだろうか。とても爽やかなデザインである。
背後には神戸や大阪のベッドタウンらしく、大型のマンションが立ち並んでいる。
乗船した後からもお客さんが乗り込んできた。定員の180名には程遠いが、40人程度お客さんが乗っていただろうか。
船のシートはしっかりしており、乗り心地も良い。わずか13分ほどの船旅だが、のんびりしたいところだ。
しかし、明石港を出ると少しずつ縦揺れが強まっていく。窓には水しぶきがかかる。この日は冬型の気圧配置で、瀬戸内海も時化気味であった。
明石海峡大橋を通り抜けると、ようやく揺れが収まってきた。船に乗るのは10年ぶりくらいだろうか、乗り慣れていないと怖いものである。
そうしているうちに岩屋港に到着。立派な屋根が印象的だ。
乗船場は岩屋ポートビルとなっており、中には地元産の農作物の販売所やお土産屋さん、さらには飲食街が入居している。
連絡船の乗り場としてはやたら大規模だと思ったが、後から「たこフェリー」の存在を知った。フェリー乗り場でもあった場所だということに気づいた。
周りはロータリーとなっており、バスや自家用車が乗り付ける様子が見られる。言ってみればここは岩屋地区の玄関口なのだ。
この岩屋ポートビル周辺には、日本神話の伝説の地「絵島」をはじめ、いくつかの名所が存在する。
また、岩屋の街並みも漁村らしく路地が多く、散策する価値は十分にある。
ちなみに、本州と淡路島を結ぶ公共の交通機関にはバスもある。高速舞子~淡路ICのバス停を10分程度で結ぶ。
高速舞子~淡路IC⇒420円
明石港~岩屋港⇒530円
運賃はバスの方が110円安いが、ちょっとした船旅を楽しみたい人、絵島に行きたい人、岩屋の街並みを見物したい人、レトロな岩屋ポートビルを楽しみたい人は淡路ジェノバラインの利用がおすすめである。
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コメント
いえ、岩屋のたこフェリー乗り場はここではなく、少し離れたところにターミナルがありました
(明石側のターミナルも別のところ、今は高層マンションに)。
別々にターミナルが存在するのは現在の感覚では無駄に思えますが、
明石海峡大橋開通前はどちらも混雑していて船も10~20分ごとに頻発、とても1か所の港でさばききれるようなものではありませんでした。